2014年 Rd.2 マレーシアGP

3/30(日)にF1第2戦マレーシアGP決勝がおこなわれました。

マレーシアといえば、最近だとマレーシア航空機の墜落事件のことを想像する方も多いと思います。決勝レース前にはその事件に関わる人々に対しての黙祷がおこなわれました。

 

今回はこのレースの結果から見ていくことにしましょう。

 

1:ハミルトン(Me) 2:ロズベルグ(Me) 3:ベッテル(R) 4:アロンソ(F) 5:ヒュルケンベルグ(I)
6:バトン(Mc) 7:マッサ(W) 8:ボッタス(W) 9:マグヌッセン(Mc) 10:クビアト(T)
11:グロージャン(L) 12:ライコネン(F) 13:小林可夢偉(C) 14:エリクソン(C) 15:チルトン(Ma)
 
以下リタイア
リカルド(R)  グティエレス(S)  スーティル(S)  ベルニュ(T) 
ビアンキ(Ma) マルドナド(L) ペレス(I)  
 
チーム名
C:ケータハム F:フェラーリ I:フォース・インディア L:ロータス Ma:マルシャ 
Mc:マクラーレン Me:メルセデス R:レッドブル S:ザウバー T:トロロッソ W:ウィリアムズ 

 

この試合でもメルセデスが圧倒的な力を発揮しました。燃費性能も素晴らしく、他のチームからは頭ひとつ抜けている力があると思います。また、F1新人ドライバーの多くも食らいついていってるなと感じられるレースでした。

それでは今回のレースの面白かった点をいくつかあげていきます。

 

小林可夢偉堂々の13位獲得

13位とかへなちょこじゃんおせーよバカヤロー!と思う方も少なからずいるのではないでしょうか。しかし、この順位は実はかなり凄いものなのです。何故かと言うと、乗っている車が超弱小ケータハムであること。そして、フリー走行(より早く走るためのセッティング調整などをするテスト走行)をほぼできなかったにもかかわらずスピードを魅せつけることができたことです。満足にテストすらできていない車を完走させ、13位という順位をとれたことには想像以上のできでした。

また、この13位というのは、最弱の名を争うマルシャとの順位関係にも影響を及ぼします。今回13位をとったことで、小林可夢偉が所属するケータハムは、チームランクングでマルシャの上の10位になりました。最下層で順位争ってどうするんだとなりそうですが、これが結構大事なものになります。なぜかというと、上位10チーム(全11チーム中)はコンコルド協定というものにより、分配金がもらえます。この分配金は10位でも億単位の収入を得ることができるので、資金力の弱い弱小チームにはとても大切です。

 

●リカルドの不運

トロロッソでの手腕を見込まれ今年からレッドブルで走ることになったダニエル・リカルド。このレースでも早さを発揮し、4位ほどを保ったままレースを進めていましたが、ピットストップせいでめちゃくちゃにされてしまいました。タイヤをしっかりと装着しないままスタートさせられてしまい、ピットレーンでストップ、引き返して装着しなおしている間に順位をあっという間に下位に落としてしまいました。

そしてアンセーフリリース(危険な発車をさせた)と捉えられペナルティをとられることに。ふんだり蹴ったりすぎるレースでした。

去年まで在籍していたマーク・ウェバーは、「コレがレッドブルだ!」(ベッテル優先を揶揄して)とテレビを見ながら言いたくなったかもしれませんね。

 

 ●ウィリアムズのチームオーダー(チーム内順位操作)

今回のレースで一番話題性に飛んだものといえばやはりこれでしょう。レース終盤、バトン・マッサ・ボッタスで6位闘いが行われていました。バトンはマクラーレン、マッサ・ボッタスはウィリアムズのドライバーです。そしてタイヤの消耗の関係(消耗が低いほど速い)から、マッサではバトンを抜けなさそうだが、ボッタスなら抜けるのではという判断がウィリアムズのなかでおこなわれ、マッサに対して、"Valtteri is faster than you"(バルテリ(ボッタス)がおまえよりはやい)という無線を送りました。しかしマッサはこれを無視し、ボッタスを抜かせずに結局バトンが前のままゴールしてしまいました。

マッサは昨シーズンまでフェラーリに所属していましたが、No.2としてしか走ることができず、チームオーダーにより順位を下げられることが幾度となく有りました。移籍してきたところでも"faster than you"と言われ、まさかこんなことになるとはと思ったのでしょう。

その結果以下の様にわかりやすく滑稽な結果になってしまいました。

ボッタス 「ざんゆー!」
チーム 「ざんゆー!」
マッサ 「アーアーキコエナイー」
バトン 「やったぜ。」

バトンは結果的に苦しむことなく順位を守ることが出来ました。このことを皮肉ってレース後にバトンはこのようにインタビューに答えています。

「今日の午後は本当に暑かったね! ミラーで後ろのウイリアムズ2台が戦っているのをずっと見ていたら、余計に暑く感じたよ」

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