2014年 Rd.3 バーレーンGP

4/6(日)にF1第3戦バーレーンGP決勝がおこなわれました。

バーレーンGPの特徴はナイトレース。日没直後からレースはスタートします。ナイトレースになることにより、普段は日中におこなわれ高いはずの路面温度が一気に低下していく状態でレースをしていきます。路面温度が変わるとタイヤの温度にも影響し、これによって走りやすさなどもまた違ってくるので厄介なことになります。

それに加えて、ナイトレースだと太陽光ではなく人工照明なので普段よりは暗くなり(それでも見ているぶんには十分に明るい)、このことも走りやすさに影響していきます。

 

今回のレースの結果は以下のようになりました。

 

1:ハミルトン(Me) 2:ロズベルグ(Me) 3: ペレス(I) 4:リカルド(R) 5:ヒュルケンベルグ(I)
6:ベッテル(R) 7:マッサ(W) 8:ボッタス(W) 9:アロンソ(F) 10:ライコネン(F)
11:クビアト(T) 12:グロージャン(L) 13:チルトン(M) 14:マルドナド(L) 15:小林可夢偉(C)
16:ビアンキ(Ma)
17:バトン(Mc)      
 
以下リタイア
マグヌッセン(Mc)  グティエレス(S)  エリクソン(C)
スーティル(S)  ベルニュ(T) 
 
チーム名
C:ケータハム F:フェラーリ I:フォース・インディア L:ロータス Ma:マルシャ 
Mc:マクラーレン Me:メルセデス R:レッドブル S:ザウバー T:トロロッソ W:ウィリアムズ 

 

 

 

この試合でもメルセデスが圧倒的な力を発揮しました。終盤のSC(セーフティーカー)導入後に、あれだけ後続を引き離す性能。ここ数年のレッドブルのように車の違いを魅せつけんとばかりに引き離していきました。小林可夢偉は途中まではいい感じに下位の中では順位を守っていたのですが、最終的にチームの戦略ミスにより順位を16位まで落としてしまいました。そしてマルシャが13位になったため、前回言っていたケータハムのコンストラクターズの順位が落ちてしまいました。

 

それでは今回のレースのハイライトをいくつかあげていきます。

 

ウィリアムズチームオーダー問題再燃

前回のレースではウィリアムズのチームオーダーが問題になりましたが、今回も見事に同じチームでそのことが起きました。今回は前回と変わって、「マッサボッタスよりも速いからマッサを抜かせてやれ(faster than you)」というチームからの指示でした。ですが、前回逆の立場で抜かせてもらえなかったボッタスは面白く無いのでそれをスルーするような形に。結局後ろの車に両者とも抜かれてしまうという、チームとしては頭を抱えたくなるような事態が起きました。お互い1回ずつやりあったので、次にチームオーダーが起きた時にどちらかが大人になれるかが注目です。

 

チームメート同士での争いが増加

今年のF1ではチーム毎の車の性能が順位に大きな影響を与えているように思います。そもそも、このF1という競技は、1チーム2台の車をレースに出場させています。なので、ほぼ同じ性能の車(「ほぼ」と言っているのはセッティングなどで微妙に違ってくるため)に2人が乗っているということになります。そして「争いは同じレベルの者同士でしか発生しない」という言葉もありますが、その性能差の違いにより、同じチーム毎に固まっているということがよくありました。そしてその二人での順位争いのバトルというものが多発し、様々なところで見応えがあるレースを見ることが出来ました。

 

衝撃のクラッシュ

クラッシュといえば、視覚的にわかりやすく、あまりレースを見たことが無い人なら「レースならこういう動画を見たい!」という人も数多くいるのではないかと思います。自分もレースを見始めた初期頃はそのような気持ちも少しばかり有りました。今ではクリーンにレースをしてその争いを純粋に楽しみたいと思っています。そんなふうに思われていることも多いであろうクラッシュですが、今回は久しぶりに衝撃的なものが起きました。 

 

 この動画を見ていただけると分かりますが、ザウバーのグティエレスが、ロータスのマルドナドに横からぶつかられ、宙を舞い回転したような形になるという、かなり激しいクラッシュが起こりました。このクラッシュにより、マルドナドは今年から導入されたペナルティポイント(累積12点で1レース出場停止)3点を与えられてしまいました。幸いにも、宙を舞ったドライバーのグティエレスは、怪我もなく元気だということです。さすが世界一安全な乗り物とも言われるようになったF1カーですね。

 

なぜこのような事故が起こってしまったか。それには今年変更になったレギュレーション(規則)の変更も少しですが影響をしていると思います。それは、ノーズ(車の前方先端部分のウイングではない部分)の高さが低くなったことです。以前書いた記事の中にあるリンク先にノーズの高さが低くなった理由が詳細に述べられていますが、一言で言うとクラッシュが起きた時にノーズが高いとドライバーの頭に直撃する危険性がある。というものでした。

ですが、今回は低くしすぎたことにより、横から車体を掬い上げる形になってしまい横転という恐ろしい事態が起こってしまいました。東部を守るのはもちろん大切ですがこのような形で横転してしまうのもかなり危険なものなのでもう一度レギュレーションの検討をしてもらいたいところです。

 

このレースでの私的ハイライトは以上となります。

次回、F1第4戦は中国で開催されます。決勝レースは4/20(日)に開催です。

BSフジでも放送をされるので、試しに見てみたいという方はそちらの方を一度見てみてください。 

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