2014年J1第8節

J1第8節、サガン鳥栖はアウェイのユアテックスタジアム仙台(通称ユアスタ)でベガルタ仙台と対戦です。

このユアスタは、「西のベアスタ、東のベアスタ」と言われるような言葉があるほど、素晴らしいスタジアムとしても有名です(サガン鳥栖のホームであるベストアメニティスタジアムも凄いということをさり気なく示してみます)。

仙台といえば、監督解任があってからリーグ戦2試合目。1試合目に勝ったのは実力か、それとも超絶ショック療法ドーピング的要素ったのか。そのあたりも注目された試合でした。

 

第8節の結果は以下のとおりです。

 仙 台 0-3 鳥 栖  [ユアスタ 11413人]

 徳 島 0-4 清 水  [鳴門大塚 6113人]

 鹿 島 2-3 神 戸  [カシマ 11952人]

  柏  0-0 横浜M  [柏 11436人]

 FC東京 2-0 C大阪  [味スタ 40761人]

 G大阪 2-1 大 宮  [万博 11059人]

 浦 和 1-0 川 崎  [埼玉 35239人]

 甲 府 2-0 名古屋  [中銀スタ 8197人]

 新 潟 0-0 広 島  [デンカS 21452人]

 

先述の通り注目された試合でしたが、サガン鳥栖が見事3-0で勝利でした。

 

この試合の得点シーンも素晴らしいシーンばかりとなりました。

 

まずは1点目。左SBの安田選手からクロスが入り、右SBの丹羽選手がゴールにズドン!

SB(両サイドの守備的ポジション)の選手が得点の起点と決定者になるという超攻撃的なサッカーを展開して1点をもぎ取りました。実はこの形は以前仙台が得意にしていたもので、お株を奪うという意味でも素晴らしいゴールだったのではないかなと思います。

 

2点目は水沼選手の右からのクロスを池田選手が空振ったのですが、そのあと相手DFにあたりゴール。そこに飛び込まなければ生まれることがなかった得点なので、そこに突っ込んでいっただけでも池田選手は1点ものの活躍でした。

 

そして何よりも見ていて気持ちよかったのは早坂選手独走の3点目。

独走の早坂選手ももちろんですが、ラストパスの豊田選手のヘディングにも注目です。ただたんに競ってヘディングしてるだけではなく、早坂選手めがけておもいっきり力をかけてパスをしているヘディングをしています。さすがは星稜一のフィジカルモンスターといったところです。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして今節は、面白いゴールがひとつあったのでそれについても紹介していきます。 

鹿島-神戸でダヴィ選手がきめたゴールです。

副審の旗が上がっていた(オフサイドの対象となる選手がいるということを示している)ため、GKがオフサイドとセルフジャッチを行い起こってしまったゴールです。 

 

 

この時の状況についてですが、鹿島FWのダヴィ選手は完全にオフサイドライン(守備側後方から2人目のライン:通常はGKが一番後ろにいるため一番ゴールに近いフィールドプレーヤー)より相手ゴール側にいたため(オフサイドボジション)、そのままプレーをしたらオフサイド(待ちぶせ行為)の反則を取られるはずでした。しかしダヴィ選手はそのことに気づきボールに関与することをやめました。

 

ここで競技規則のオフサイドに関する記述を見てみましょう。

ボールが味方競技者によって触れられるかプレーされた瞬間にオフサイドポジションにいる競技者は、次のいずれかによってそのときのプレーにかかわっていると主審が判断した場合にのみ罰せられる。
⿟プレーに干渉する。または、
⿟相手競技者に干渉する。または、
⿟その位置にいることによって利益を得る。

 

この競技規則を見て分かる通り、プレーに関わっていると主審が判断した場合というのが重要になってきます。なぜかというと、副審は選手がオフサイドポジションにいますよということを示しているだけだからです。最終的にオフサイドかどうかということは主審が笛を鳴らすことで決定を下します。今回は、ダヴィ選手がプレーでの関与をやめ、GKにボールが戻ったということで、守備側のアドバンテージということでオフサイドの判定には至りませんでした。

 

特に今年は、新しく就任した村井チェアマンが次のような3つの約束を言っています。

1.笛が鳴るまで全力プレー
2.リスタートを早く
3.時間稼ぎのような見苦しい交代はやめてほしい

 

今年は上記のことも有り、アクチュアルタイム(実際のプレー時間)を長くしようという意識が審判の中でも大きいようです。アドバンテージを取れるのであれば、できるだけプレーは止めずに流そうという意識が働いているようなので、今回のようなセルフジャッジは大変危険ということを改めてしらしめてくれました。

 

なによりも褒めるべきなのはダヴィ選手のそのとっさの判断ですね。さすがサッカー大国ブラジルから来たストライカーといったところです。

 

 

今回はおまけ解説までつけたのでかなり長くなってしまいましたが、今節の振り返りはこれにて終了です。

次回の第9節、サガン鳥栖は第9節はアウェイの名古屋市瑞穂公園陸上競技場で、名古屋グランパスと対戦します。相性は正直言うと悪いですが、けが人続出で野戦病院状態とのことなのでぜひとも勝ってもらいたいところです。

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