2014/09/13 女子代表国際親善試合 ガーナ戦

韓国の仁川で開催されるアジア大会に向けての最終調整ということで、ガーナとの親善試合が組まれました。

今回の招集ではベテラン勢をあえて少なめにし、若手を積極的に使って経験を積ませようという意図が見受けられます。

 

今回招集されたW杯優勝経験者は以下のとおりです。

海堀あゆみ

岩清水梓

阪口夢穂

宮間あや

川澄奈穂美

高瀬愛実

 

このメンバーを主軸としながら新しい力を融合させることで、経験を積ませながらも強さは継続していくという監督の手腕も試されていくことになります。

今回の試合でのメンバーは、体調不良のために休ませた岩清水を除いた優勝経験者メンバー+若手選手で前半を戦いました。

後半は川澄以外の優勝経験者はベンチに下がり、岩清水以外の選手をすべて使いました。

 

 

ガーナはFIFAランキングでは大きく差をつけている相手なので、どれだけしっかりとした試合をすることができるかが焦点となりました。

 

では結果とポイントについて述べていきます。

  日本  5 - 0  ガーナ

 

′01 高瀬愛実

′11 阪口夢穂

′18 高瀬愛実

′30 長船加奈

′38 中島依美

 

 

●安定した強さを誇った前半

やはり経験のあるメンバーが複数人いる前半は圧倒的な力量差を見せつけていました。

開始15秒で高瀬が決めるところから始まり、あれよあれよという間に5点を取り、前半だけですでに「夢スコア」状態となりました。

前半の何がよかったかというと、やはり安定したパス回しや、ガッチリと噛み合った連携・スペースの使い方かなと感じました。

その中でも重要になってくるのがチャンスメイクをするパサーの存在です。

なでしこジャパンのパサーといえばもちろん、宮間あやでしょう。

両足から繰り出される正確無比なキックは平凡な展開をいきなりチャンスへと変えてくれます。

この試合でもそのパスがあったからこその得点というものが数多く見受けられました。

 

 

●主力と控えの差を感じた後半

後半戦は先程申し上げたとおり、若手主体のメンバー構成となりました。ここで感じてしまったのは、主力と控えの差がかなりのものだということです。

初招集の選手も複数居て、連携が取りにくかったのかなとは思いますが、その連携が取れないことでパスが上手く回らず、前半とはうって変わって攻め切れないという状態が起こりました。

その中でも気になったのがスペースを使ったパスが全然できなくなってしまっていたということです。

スペースを使うパスができなくなると、なでしこの特徴であるパスをまわして翻弄するサッカーというものができなくなってしまいます。

今回の試合で若手選手はまた新たな課題が見つかったと思うので、修正をしてアピールをしてほしいなと思います。

 

 

●スペースを使ったパスとは?


では今回はスペースを使ったパスがなぜいいのかということを説明してみようと思います。

左の画像がスペースを使わず、選手に直接パスをした場合。

右の画像がスペースを使ったパスをした場合となっています。

青丸が攻撃側選手・黄丸が守備側選手

赤矢印がボールの動き・桃矢印が選手の動き

水色の四角が使うスペースを表しています。

 

この場面では、青4の選手がボールを持っていますが、黄4の選手が迫ってきているため、パスを選択することにしました。

青3の選手に出すには相手の3・4が共に邪魔なので選択肢は1・2の選手となります。

 

画像左側の選手に直接出した場合ですが、ボールをわたすこと自体は簡単です。

しかし、今いる場所の足元にボールを出してしまうと、その間に相手選手が青選手とゴールの間に割って入る時間ができてしまい、寄せられてしまいます。

そうすると今度はゴールにつなげることができなくなってしまいます。

 

そこで、画像右側のスペースを使ったパスをしてみます。

スペースを使う場合は蹴るタイミングと、味方選手が動き出すタイミングがバッチリ合うことが大前提ですが、それがあった状態で話を進めていきます。

 

まず1番の選手に蹴る場合、蹴った瞬間に青1の選手は前に向かって突進します。そして青4の選手はコーナーフラッグ付近を目指して黄1の選手に当たらないようなパスを送ります(グラウンダーでも浮かせてもOK)。

そのボールをセンタリングすることによって、青2の選手や、もしかしたら青3の選手もPAに入ってきてゴールが生まれる可能性が出てきます。

 

そして2番の選手に蹴る場合も、蹴った瞬間に青2の選手が走り出します。

黄2の選手の反対側にボールが来るので、ボールを取りに行くことに対して邪魔をされることがありません。

また黄1の選手も青1の選手を見ているため反応が遅れてしまいます。

そして水色のスペースでボールを受けることができると、守備陣に邪魔をされにくい状態でシュートを打つことが出来る場合が多くなります。

 

 

これらはもちろんDFが上手ければしっかりと対応をしてきますが、相手DFがタイミングを測り間違えてしまうと、攻撃側は守備側を置き去りにした状態でかなり優位な状況を作ることができます。

今回は簡単な状況での説明でしたが、基本的にスペースを使うということはこういうことではないかと考えています。

 

 

 

今回はとても簡易的ではありますが、画像を使ってちょっとだけ解説チックなことをしてみました。

これを書いてて思ったことは、ゲームメイクをすることができるパサーがどれだけ重要かということです。

普段はゴールを決める選手がすごい!となりがちですが、その1つ2つ前の場面にさかのぼってみると、実はパスを出したほうがすごかった!ということも多々あったりします。

こういった部分を見つけることができるようになるとさらにサッカーを見ることが面白くなるかもしれませんね。

 

 

なでしこジャパンは9/15(月)(もう今日ですね)に

仁川でおこなわれているアジア大会に出場します。

相手は中国です。

20:00Kickoff予定で、TBS系列の放送局で生放送されます。

 

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